イジー・トルンカ

イジー・トルンカ Jirí Trnka(1912〜1969、チェコ<旧チェコスロバキア>)

他の日本語表記:イジィ・トルンカ

履歴:
1912年 チェコのピルゼン(プルゼニュ)で鉛管工の父と婦人服の仕立てを行なう母の間に生まれる。1923年 中学時代に人形作家であるヨゼフ・スクーパに出会い、人形劇に興味を持つようになる。1929-35年 プラハ美術工芸学校(現UMPRUM)応用グラフィック学科で学ぶ。
1936-37年 スクーパの助手をしながら、人形劇団「木の劇場」を立ち上げ、プラハのロココ劇場で芝居を打つが、挫折。新聞にマンガや挿絵、児童文学を書くようになる。1939年 プラハの国民劇場で舞台美術を担当。大手出版社メラントリフにイラストレーターとして勤務。
1945年戦後、AFIT(アトリエ・フィルム・トリク)の仕事を任されたことをきっかけとして、映画に関わるようになる。AFITは国営化(クラートキー・フィルム・プラハ)され、トリック・ブラザーズ・スタジオとなる。トリック・ブラザーズ・スタジオは、セル・アニメーションを中心に制作するスタジオとなり、トルンカを中心とした人形アニメーションを制作するスタジオは別に設けられる(トルンカ・スタジオ)。最初は、お手本にする作品がディズニーくらいしかなく、見よう見まねでセル・アニメーションからスタートしたが、のちに自分の好みや才能と合った人形アニメーションと出会い(1947年『チェコの四季』)、以後、人形アニメーションを中心に続々と作品を発表。
 幼児向けの作品や民話、正直すぎる兵士が活躍するコメディー「善良な兵士シュベイク」シリーズ、『駅馬車』のパロディーである『草原の歌』、アンデルセンを原作とする『皇帝の鶯』やチェーホフ原作の『コントラバス物語』、シェークスピア原作の『真夏の夜の夢』、ボッカチオ原作の『天使ガブリエルと鵞鳥夫人』など、様々なタイプの作品を作って、チェコ・アニメーションに一時代を築き、今なおスタジオにその名を残す。
1955年 芸術功労賞、1963年 人民芸術功労賞、1968年 プラハ工芸美術大学(現UMPRUM)教授となる。国際アンデルセン大賞画家賞受賞。1969年 プラハにて没

フィルモグラフィー:
1945 おじいさんの砂糖大根
1946 動物たちと山賊
1946 贈り物
1946 バネ男とSS
1947 チェコの四季
1948 皇帝の鶯
1949 悪魔の水車小屋
1949 コントラバス物語
1949 草原の歌
1950 バヤヤ
1951 金の魚
1951 楽しいサーカス
1952 チェコの古代伝説
1953 おじいさんの物々交換
1954 二つの霜
1954 クティチャーセクとクティルカ
1954 善良な兵士シュヴェイク〜コニャックの巻
1954 善良な兵士シュヴェイク〜列車騒動の巻
1954 善良な兵士シュヴェイク〜堂々めぐりの巻
1955 フルヴィーネクのサーカス
1958 ユネスコの話
1959 真夏の夜の夢
1961 情熱
1962 電子頭脳おばあちゃん
1964 天使ガブリエルと鵞鳥夫人
1965 手

関連DVD:
イジィ・トルンカ作品集Vol.1(ジェネオン)
イジィ・トルンカ作品集Vol.2(ジェネオン)
イジィ・トルンカ作品集Vol.3(ジェネオン)
イジィ・トルンカ作品集Vol.4(ジェネオン)
イジィ・トルンカ作品集Vol.5(ジェネオン)
イジー・トルンカの世界I「『手』その他の短篇」(コロムビアミュージックエンタテインメント)
イジー・トルンカの世界II「『電子頭脳おばあさん』その他の短篇」(コロムビアミュージックエンタテインメント)
イジー・トルンカの世界III「『フルヴィーネクのサーカス』その他の短篇」(コロムビアミュージックエンタテインメント)

関連サイト:
DARKSTRIDER(フィルムクリップ集) http://www.darkstrider.net/gallery2a.html

  • 最終更新:2009-05-30 22:26:08

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